葬儀や法要の用語「陰膳」その意味と由来

葬儀について知りたい
陰膳とは何ですか?

葬儀と法要の研究家
陰膳とは、家族が長い旅に出る際に、その旅の安全を祈って行われる習俗です。旅に出た家族のために、その留守の間中、食事の膳を拵えて供えるというものですが、今ではほとんど行われていません。

葬儀について知りたい
陰膳はいつ頃から行われていたのですか?

葬儀と法要の研究家
陰膳は、江戸時代頃から行われていたと考えられています。当時は、交通手段が発達しておらず、旅に出ることは命がけでした。そのため、家族が長い旅に出る際には、その旅の安全を祈って陰膳を行うことが一般的でした。
陰膳とは。
陰膳とは、家族の一人が長い旅に出る時、食事に困らないようにと行われていた風習の一つです。旅に出た家族のために、留守の間中、食事の膳を拵えて供え、いつしかその者の無事を願うという意味へと変わっていきました。
この風習は、土地によって細かい作法は異なりますが、日本各地で見られました。食膳は、家族が食べるものと同じものを毎日作って、その者が座っていた場所に出す場合や、床の間に改めて供える場合、お正月や誕生日などの記念日に、その者の好物など特別な食膳を用意するところもあるようです。
食膳で供えられたものは、みんなで分けて残さずに食べるという決まりのあるところが多いようですが、これも地域によって異なります。また、ご飯や汁物のお椀の蓋(ふた)を開けるとその裏につゆがついていたら、その者が無事であるという吉凶の占いとしても語り継がれています。
現在のように簡単に連絡を取り合うことのできない時代においては、このような風習が広まっていくのもやむを得ない状況であったと考えられます。長い旅の理由も、参詣や巡礼、出稼ぎ、出征などさまざまなものがありました。今では、出漁などの長旅の者に対してや、遭難して行方不明の人に向けて無事を祈り、行われることもあるようです。
このように、現在ではあまり知られなくなってきた陰膳ですが、法事の際に料理屋によっては、亡くなった人にお供えをするという意味を込めて陰膳を用意してくれるところがあります。亡くなった人の席を用意し、位牌や写真を置いて、みんなと一緒に食事をするというものです。食事の内容はみんなと同じもので、最後にみんなでそれを分けて食べます。
ただし、残さずに食べてしまわないといけないという決まり事にはとらわれず、そのまま持ち帰ることもありますし、残したとしても問題はないという風に最近は理解されるようになってきました。
陰膳とは何か

陰膳とは、故人の霊を慰めるために供える食事のことです。 一般的に、故人の好きだった食べ物や供養する人の思い出の食べ物などを盛り合わせて供えます。故人の死後1周忌や3周忌など、一周忌より後の法要では、白米、みそ汁、煮物、香の物などを盛り付け、茶碗や皿、箸なども添えます。
陰膳の由来は古く、中国の故事に由来していると言われています。昔、ある貧しい老人が、水をかけて精霊に捧げる米飯を大事に保存していました。すると、その米飯はいつの間にか食べられており、老人は涙を流しました。その様子を見ていた神様が、老人に「あなたの供えた食事は私のものになりました」と言って、老人に天寿を授けたそうです。
陰膳は、故人の霊を慰めるだけでなく、供養する人の心が落ち着く効果もあります。故人の思い出を偲びながら、陰膳を供えることで、故人との別れを受け入れ、前を向いていくことができるのです。
陰膳の由来

陰膳の由来については、諸説ありますが、その一つに平安時代の宮中の慣例に由来するという説があります。宮中では、天皇や皇族、公卿などの貴人が亡くなった際、喪に服する期間中は、食事を摂らないという習慣がありました。しかし、貴人が亡くなった後もその霊魂は生きていると考えられていたため、貴人の霊魂に食事を供えるという習慣が生まれました。これが陰膳の由来であるとも言われています。
また、陰膳の由来には、仏教の「供養」の考え方が関係しているという説もあります。仏教では、亡くなった人の霊魂を供養するために、食事や飲み物を供えるという習慣があります。この習慣が、陰膳の由来であるとも言われています。
このように、陰膳の由来については、諸説ありますが、いずれにしても、亡くなった人の霊魂を供養するという意味合いが込められていることは間違いありません。
陰膳の種類

陰膳の種類
陰膳には、大きく分けて直膳(じきぜん)と居膳(いぜん)の2種類があります。
直膳は、故人の遺体の前に供える膳のことです。故人がこの世にいる間と同じように、故人の食事を供えます。
居膳は、故人の家族や参列者が頂く膳のことです。故人と共に食事をすることで、故人を偲ぶという意味があります。
直膳と居膳は、どちらも故人を偲ぶためのものです。
しかし、直膳は故人に供えるものであり、居膳は故人の家族や参列者が頂くものです。このため、直膳と居膳の膳には、それぞれ決まった供え物があります。
直膳には、故人が好きだった食べ物や、故人の地域の名産品などが供えられます。居膳には、故人を偲ぶ意味を込めた料理や、故人の家族や参列者が故人を偲びながら頂くことができる料理が供えられます。
陰膳は、故人を偲ぶための大切な儀式です。
陰膳の種類を知ることで、陰膳をより深く理解することができます。
陰膳の意味

陰膳の意味とは、 故人が生前好みだった食べ物や飲み物を供えることで、故人の霊を慰めるための儀式です。陰膳は、故人の死後49日間の間、毎日供えられます。49日以降は、一周忌、三周忌など、故人の命日や法事の際に供えられることが多いです。陰膳は、故人の霊が迷うことなく、安らかにあの世へ行けるようにとの願いが込められています。
陰膳は、地域や宗派によって、供える内容や供える回数などが異なります。一般的には、故人が好きだった食べ物や飲み物を中心に、ご飯、汁物、おかず、デザートなどを供えます。また、故人の思い出の品を供えたり、故人の好きな花を添えたりすることもあります。陰膳を供える場所は、仏壇や祭壇、墓前などが一般的です。
陰膳は、故人の霊を慰めるための儀式ですが、同時に、故人を偲び、故人との思い出を語り合う機会でもあります。家族や親戚が集まり、故人を偲びながら、故人の好きな食べ物や飲み物を囲むことで、故人の存在を身近に感じることができます。
